皆さん、お店のオンラインショップ(ECサイト)って活用できていますか?うちは昔ながらの対面販売が中心だったんですが、最近はネット経由の注文もじわじわ増えてきました。花屋さんによっては、ECに力を入れて業績をぐんと伸ばしているところもあります。今回は、そんな花屋のEC成功事例を国内外からいくつかご紹介しながら、何が成功のカギなのか考えてみます。

花屋がECに取り組むメリット
ネット上に自分のお店を持つと、実店舗では届かない遠方のお客様にも販売できます。実は先日、僕もECサイトを充実させようと決意したところ。「だってお店は夜閉まっちゃうけど、ネットなら24時間注文受けられるもんね!」と家族にも話しました。ある花屋さんは「営業時間外でも買ってもらえるようにECを始めた。補助金も使ってシステム導入したよ」と言っていました。
国の支援を活用してでもやる価値があると判断したわけですね。
- 販売機会の拡大:営業時間や地域の制約を超えて24時間全国から注文OK
- 顧客の利便性向上:忙しいお客様もスマホでサッと注文できる
- 売上の安定化:店舗が暇な平日でもEC経由の注文でカバーできる
国内の成功事例:ECで成果を出した花屋
まずは国内の事例から。老舗から個人店まで、色々な花屋さんがECで成果を上げています。
ケース1:老舗花屋のデジタル挑戦 – 日比谷花壇
創業150年の日比谷花壇さん。伝統あるギフトフラワー企業ですが、実はかなり早い段階から自社ECに取り組んでいます。
近年では**花のサブスクリプションサービス「ハナノヒ」**を開始し、花を日常に取り入れてもらう提案もしています。
デジタル化が難しいと言われた感情に寄り添う接客を、ネット上でどう再現するかに挑戦しているそうです。老舗の安定感にあぐらをかかず、新しいビジネスモデルに挑む姿勢はさすがですよね。
ケース2:地方花屋のECサイト改善 – 花助(群馬県)
群馬県の花助さんは贈答用生花のネット販売に力を入れています。専門のコンサルタントと二人三脚で、自社ECサイトの検索対策やページ改善を行った結果、EC売上が前年同月比128%に拡大したそうです。
地道なSEO(検索エンジン最適化)や使いやすいサイト設計が功を奏し、1.3倍近い売上アップにつながったわけですね。地方でもネットを通じて全国から注文を取れる好例です。
ケース3:ネット専業&D2Cモデル – Bloomee(東京)
こちらは店舗を持たないケースですが、日本初の**花のサブスクリプション「Bloomee(ブルーミー)」**も大成功しています。Bloomeeは毎週ポストにお花が届くサービスで、コロナ禍の巣ごもり需要も追い風に契約世帯数を伸ばしました。2022年1月時点で累計40億円の資金調達に成功し、サービス開始から数年で契約10万世帯以上に達したと言います。
スタートアップ企業が花のECでこれだけ成長したのは驚きですよね。花を定期的に届けるという新しい提案が、多くの支持を集めています。
…実は花のECスタートアップで急成長されている花屋は他にも数社あり、注目のキーワードかもしれません。
ケース4:全国ネットワーク型EC – 花キューピット
忘れてはならないのが花キューピット。これは一つの花屋さんというより全国約4000店が加盟するネットワークですが、「インターネット花キューピット」というECサイトで広域展開しています
特徴は、ネットで受けた注文を配達先に近い加盟店が制作・配達する仕組み。これにより新鮮なお花を素早く届ける「特急便」サービスなども人気です。最近では若者向けに初任給で花束を贈るキャンペーンなども展開し、新規顧客の開拓に努めています。
まさに業界全体でECを活用して「花屋を元気に」しようという取り組みですね。
- 日比谷花壇:老舗ブランドがECやサブスク「ハナノヒ」で新規開拓silveregg.co.jp
- 花助(群馬):サイト改善でEC売上1.28倍に成長itsumo365.co.jp
- Bloomee:花の定期便サービスで10万世帯以上獲得、累計40億円調達wantedly.com
- 花キューピット:全国4000店ネットワークで当日配達などスピード対応netkeizai.com
成功要因と花屋向けツールの紹介
以上の事例から見えてくる、EC成功のカギを整理してみます。
1. 差別化されたサービス: Bloomeeのように新しいサービス形態(サブスク)や、花キューピットのような迅速配達など、「この店ならでは」の強みがあると支持を得やすいです。単にネットで売るだけでなく、他店との差別化ポイントを作ることが重要ですね。
2. デジタルマーケティング活用: 花助さんのケースではSEOやサイトUI改善といったデジタル施策が功を奏しました。
SNSの活用も含め、ネット上で自店を見つけてもらう工夫が売上アップに直結します。ウェブ広告やメールマガジンでリピーター促進なんかも手ですね。
3. ツール&プラットフォーム選び: ECを始めるハードルは昔より下がっています。ShopifyやBASEといった簡単にネットショップを構築できるサービス、あるいは楽天市場やAmazonへの出店も一つの方法です。
それぞれコストや集客力が違うので、自店に合ったものを選ぶと良いでしょう。最近の花屋さんでは、自社サイトに加えてInstagramショップ機能で販売している例もあります。
4. 既存業務との両立: 店舗運営とEC運営の両立は大変なので、フローを工夫しましょう。店舗の在庫とEC在庫を連動させるシステムや、受注が入ったらすぐ通知してくれるアプリなど便利なツールがあります。また「注文から配達まで外部に委託できるサービス」を使う手もあります(花キューピットのような仕組みや、配送代行サービスなど)。
今から始められるEC活用法
「うちもECやってみようかな」と思ったら、まず小さく始めてみましょう!
例えばオンライン注文の受け取りは店頭引き渡しにすれば配送の手間がありません。お客様がWEB上で予約→お店で受け取り、という形ですね。実際、うちのお店でもRESERVAを利用して予約をサイトで募集したら、新規のお客様から注文が入りました。
まずはできる範囲でECを導入し、慣れてきたら配送や決済の仕組みを拡充すればOKです。
- まずは予約受付から:サイトやSNSのDMで予約を受け、店頭渡しや配達で対応
- 無料ツールを活用:BASEなど初期費用無料で始められるサービスでお試し開店
- 少量の商品から:在庫管理が大変にならないよう、人気商品数点だけ載せてスタート
- 問い合わせ対応も忘れずに:ネットからの問い合わせにすぐ返答できる体制づくり
花屋のEC活用事例を見てきましたが、ポイントは**「リアル店舗の延長としてネットでも花屋を開く」**感覚かもしれません。お客様との接点をネットまで広げることで、売上もチャンスも広がります。
もちろん慣れないうちは戸惑うかもしれませんが、最初は家族や友人にオンラインショップをテスト利用してもらうのもアリですね。
次回はいよいよ、「花屋のDX(デジタルトランスフォーメーション)」として、デジタルツールで営業スキルを強化する方法を具体的に考えてみましょう!
<参考資料>
ITシステムの導入で花屋の業務が効率化
ギフトから生活の一部に、花のパーソナライズ戦略 – 「日比谷花壇」
贈答用の生花のオンライン販売を手がけている株式会社花助(本社群馬県)
累計40億円の資金調達に成功した「花のサブスク」スタートアップがエンジニア採用を強化
花キューピット、4000の加盟店から高鮮度配送 「全国の花屋を元気に」
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