花屋の営業スキルは本当に低い? 課題と現状を検証

ビジネススキル

こんにちは、はなとです。

今日はよく言われる「花屋は営業が苦手な人が多いんじゃないかな?」という話題について、お話ししますね。
確かにお花屋さんって花の知識やアレンジの技術はピカイチだけど、自分から営業してまわるのは得意じゃない人も多い気がします。​

でもそれって本当に「スキルが低い」からなのでしょうか?業界の現状やデータも踏まえて検証してみましょう。

花屋の営業リソース不足の背景

小さな花屋では、店主が仕入れから接客、配達まで一手に引き受けていることも珍しくありません。
となると、新規のお客様を獲得するために外回り営業をしたり、企業に売り込みに行ったりする
“リソース”がそもそも足りないんです。

実際、「花の技術はあるけれど営業活動はとにかく苦手だった」という声もあります​

私自身、お店に立ちながら新規開拓するのは時間的にも体力的にもなかなか難しいと感じます。

  • 花屋は少人数経営が多く、営業専任スタッフを置けない
  • お客様対応や仕入れ作業が優先で、積極的な営業に手が回らない
  • 「営業下手」に見えるのはリソース不足が大きな理由

競争環境や市場の変化

昔と比べて、お花を取り巻く市場環境も変わってきました。スーパーやコンビニでも手軽にお花が買える時代です。実際、花を買う人のうち約40%がスーパーで購入しているというデータもあります​。

さらに、若い世代のお花離れなんて話も耳にします。でもコロナ禍を経て、お家時間を楽しむために花を飾る人が増えたという動きもあるようです。2021年には花を購入した人の割合が45.6%と、前年より増えて減少傾向に歯止めがかかったという報告もあります​

つまり、一時は落ち込んでいた需要も、状況次第では持ち直す可能性があるんですね。

  • 競合の増加:スーパーや通販サイトなど他業態から花を買う人が増えている​
  • 消費者ニーズの変化:若者の花離れとコロナ禍での巣ごもり需要の高まり
  • 需要の一部回復:2021年に花購入率が約45.6%と微増し、新規顧客が増加​

データで見る国内外の現状

日本の花市場規模を長期で見ると、残念ながら縮小傾向がはっきりしています。
国内の花き産出額は1998年に約6,300億円だったのが2016年には約3,788億円と、およそ40%も減少しました​

お花屋さんの数も減り、市場全体が小さくなっている現状では、従来通りの営業では厳しい部分もあります。

一方で、世界の花と観賞植物の市場規模はこれから大きく成長すると予測されています。​

例えばアメリカでは可処分所得の増加やガーデニングブームで花の需要が着実に伸びているそうです。

世界的には花の価値が見直されつつある中、日本の花屋も新しいやり方を取り入れていくチャンスがありそうです。

  • 国内市場の縮小:1990年代後半をピークに市場規模が右肩下がり​
  • 花屋の減少:店舗数も減り、従来型営業だけでは売上維持が難しい
  • 海外市場の拡大:世界的には花の需要は増加トレンド​
  • 新しいチャンス:日本でもデジタル活用などで需要を掘り起こす余地あり

日本の花屋の営業スキルが低いかどうかはもちろん一概に言えません。
…が、背景には人手不足や環境変化があることがわかりました。

「営業が苦手」と嘆く前に、環境に合わせて戦略を変えていくことが大事ですね。

次回は、そうした戦略の一つとして注目されるSNS活用について、成功のポイントをお話しします!

<参考資料>
花起業オンラインアカデミー「私の花屋人生で一番つらかった日」
note.「花の消費選好調査(2023年8月)」
花、植物に関する消費行動調査
花卉観葉植物市場規模


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プロフィール
この記事を書いた人
はなと

茨城県出身・川崎在住のフローリスト「はなと」。花屋歴18年の経験を活かし、新たなキャリアを追求中。花の魅力を伝え、花業界の可能性を広げるべく、ブログ「Hana Shift」やSNSで情報発信しています。

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